ウィキメディア・アプリ/チーム/Android/匿名寄付者の認証実験
Android チームでは2024/2025年次計画に貢献する一環として寄付数を増やすため、プラットフォーム単位の毎年恒例の募金バナーやメールによる募金以外のタッチポイントを介して、さまざまな方法を検討する予定です。このプロジェクトページでは当Android チームが取り組むウィキメディア財団2024-2025年次計画関連の実験、具体的には ウィキ経験 3.2 主な成果に関して記録していきます(Wiki Experiences 3.2 Key Result)。
まとめ
担当チームの趣旨とはフィードバックとデータに基づいて寄付件数の増加に重点を置くことであり、それは財団がこれまで頼ってきた方法、具体的には毎年の募金バナーにとどまりません。寄付者体験をもっと統合させるため投資して私たちの活動を維持し影響力を拡大できることを示したい、寄付者や寄付者になるかもしれない人たちが募金バナーに反応しないなら、代替手段を提供しようと考えます。
既存の寄付者は各自の貢献を承認してもらいたい、その関与に対して特別なアプローチを受けたいと希望しておられます。私たちが現状で得ている経験ではメールを除外すると、1回限定の寄付者と、すでに何度も寄付しておられる人(recurring donors)、寄付するかもしれない人とをきちんと峻別していません。
さらに加えるなら、私たちは 寄付者の状態を利用者名に関連付けることはありません。プラットフォーム横断型のシステムには投資価値があるという認識を得る機会があり、それは現状の編集者と同様に、利用者として現在の寄付者や寄付者になるかもしれない人も寄せた貢献が承認されると価値を感じること、また、より意図的なキャンペーンの可能性を開くかどうかわかりました。
背景
この作業はウィキメディア財団の年間計画にどのように適合させるのか?
ウィキ経験3:消費者経験(閲読とメディア)
ウィキメディア財団の設けたインフラの目標(Infrastructure Goal)において、さらにウィキ経験に注目した目標群において、消費者体験の向上という次のような目標があります。
ウィキ経験3:消費者経験の目標:消費者の新世代はそれぞれのウィキペディアに到着して、そこが発見と関与、百科事典型のコンテンツと長く結びつく場だと発見する点。
ウィキ経験3.2(WE3.2)主な成果:各プラットフォームでは毎年恒例の依頼バナーや呼びかけのメール以外のタッチポイント経由で寄付件数が50%増える。
ウィキメディア財団の複数のチームが取り組むプロジェクト類は、右のWE3.2 主な成果に関わっています。すなわち仮説の草案(Draft_Hypotheses)。
Android チームの仮説 | 日程表 | Phabricator の話題 |
ウィキ経験3.2.3:アプリ内の寄付ページを更新してアプリ寄付者に該当バッジを表示し、アプリ内で寄付しない選択をした人には非該当状態を表示して寄付を促すと、
現在の寄付者はこの認識に価値があると思われるかどうか、また将来の寄付者に寄付する行動を促すかどうかが学ぶことができ、非公開の寄付者バッジのコンセプトを拡張する価値があるか、それとも放棄したほうが有意義かわかります。 |
2024年10月1日
- 2024年12月31日 |
T376303 |
ウィキメディア財団では複数の担当チームにおいて、今年は年間を通じた大規模なプロジェクトではなく、もっと反復的に年間計画にアプローチしようとしており、この仮説の範囲はかなり狭くなります。これによって短い実験から学び、年間を通じて少しずつ価値を提供しながら柔軟性を確保し、学びに応じて方向転換できるできるようになります。
コミュニティ
アプリ内のアンケートを利用してアプリ利用者からフィードバックを募集。
- Donors in France, and Netherlands.
設計
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初期画面(寄付者)
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初期画面(寄付者ではない/不明)
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展開型のメニュー
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非ログイン利用者ダッシュボード
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寄付者履歴は不明
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寄付者履歴(donor=yes)
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ログイン利用者ダッシュボード
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アンケートの設問
計測と成果
成功したかどうか、どうやって判断する?
担当チームは仮説の評価に実験を20日間、実施するかたわら、アンケート調査を実施して利用者の満足度とフィードバックを把握する予定です。私たちの被験者グループは、オランダとフランスの Android アプリ経由の寄付者です。私たちの仮説を検証する上で、以下に挙げる主要な指標とガードレールを採用します。
検証
寄付者の現状と見込み
- KR 1:寄付者とバッジ追加の対応率は30%
- 1.1 30%は CTR を押して貢献ダッシュボードページに遷移
- 1.2 2%は変更を保存
- KR 2:アンケート回答者の55%は永続の希望を反映(定性)
- KR 3:機能の成果は寄付50件
- 現在の寄付者である
- KR 4:利用者で貢献ダッシュボードをクリックした人の30%は更新をした件
寄付者の見込み
- KR 5:機能の成果として寄付者以外もしくは道の寄付者から40件が集まる
ガードレール:
- GR 1:アプリ内利用者の65%は否定的な感想を示した点
- GR 2:トークページに寄せられた否定的なコメント10件は対象とする観衆のうちコミュニティ参加者のものだった点
関心のある事項:
- CR 1: 非ログイン利用者に編集タブを表示すると、結果としてアカウントの活性化に結びつくかどうか?
- CR 2:だれかが寄付者であるかどうか正しく推測できた回数と、利用者が自身の情報を更新させられた回数の比率は?
- CR 3:担当者が情報をすでに知っている状態と比べると、自身で情報を開示する状態にフラストレーションを感じるかどうか?(定性)
- CR 4:貢献ダッシュボード以外に検討するべき掲出場所は?(定性)
- CR5:利用者で更新した人のうち非寄付者と寄付者の割合は?
- CR6:設定からアイコンを更新した利用者の人数は?
データ分析が終わった段階で実験の成果をこのページで共有する予定であり、さらに調査が必要でコンテンツの提案あるいは別の仮説を計数するべきかどうか、コミュニティと連携して判断します。
技術上の制約
- プラットフォーム横断型の寄付ができない点。
- 利用者がウェブ経由で寄付した場合に洞察がわからない点。
- アプリでは利用者が過去に寄付をした人かどうか、あるいはその金額がわからない点。
- アプリ経由で利用者が継続型の寄付に申し込んでいて、かつその後にそれを取り消すと(処理をアプリ外でした場合は)、アプリではそのことがわからない点。
- 利用者がアプリをアンインストールした後に再度、インストールした場合、あるいはアプリのデータを除去した場合、当該の利用者のローカルの貢献歴は喪失する点。
- 利用者が別の端末からログインすると、貢献歴は空白となる点。
更新
毎週の更新は当チームのメインの更新ページをご参照ください。