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ウィキペディアのデスクトップ版のユーザー体験の改善はもうすぐです。 最新の更新情報を確認してください。
始動した2019年以来、私たちウィキメディア財団ウェブチームはウィキペディアのデスクトップ版をお使いの閲読者およびコミュニティ参加者の皆さんに、言語や所在地に縛られず、より良い体験をしてもらえるように取り組んできました。 その焦点は温かく迎えられていると感じる体験の作成に置き、私たちのサイトを訪問した人は誰でも必要な知識を手軽に見つけられるようにすること、また関心のある人には投稿者になるまでの道筋で必要なツールを確実に入手できるようにします。
ウィキペディアの仕組みを変えるのは、複雑なプロセスでした。 私たちは、世界中のボランティア コミュニティと協力し、多様な編集者や読者のさまざまなニーズに応えるために、重要な機能やツールを一つひとつ最適化してきました。 ナビゲーションの変更に始まり、折りたたみ式サイドバーとコンテンツ幅の制限を導入し、続けて検索と言語切り替えなど、よく使用するツールの改善を行いました。 Diff の前回の投稿から、さらに大きな変化を遂げたのはユーザー体験です。 今回の変更点は、下記のとおり、歓迎され、直感的で使用しやすいインターフェイスを実現するためのものです。
ユーザー・メニュー
ウィキペディアの編集者になるとやりがいがあり、興味が尽きません。 ところが、サイトとしての歩き方や詳細な特徴に慣れるまで、つまり編集に必要なツールがどれでどう使うのか、他の編集者とのやり取りがスムーズに進むまでに、しばしば予想外の時間がかかってしまいます。
編集初学者が編集者としての道のり(ジャーニー)を進みたくても、残念ながら、以前のナビゲーションシステムでは、皆さんにあまりガイドを提供できていませんでした。 ページの最上部の右側にリンクを置いてあっても、あれもこれも載せてありました。利用者名、トーク、サンドボックス、個人設定、ベータ版機能、投稿記録やログアウトなどです。 これらはページ内の重要な空間を占有するだけでなく、インターフェイスを雑然とさせ、集中力を妨げてしまいます。 また、それらの目的や、関連性の有無や内容も示されていません。
これらのリンクは利用者ツールと名付けてあり — 利用者が効率よく編集するのを支援する道具です。 利用者のサンドボックスへの入り口となるもので、記事の作成を始める場所、他の編集者と質問や要望を話し合うための個人用トーク ページ、インターフェイスに必要な設定やカスタマイズをするための個人設定などがあります。
これらのリンクの間にまとまりがないため、しばしば混乱が生じました。 例えば、同一のページ内に両方とも「トーク」という名前の 2 つのリンクがある場合、それぞれ別の場所につながっていると予測してもらうにはどう設定すればよいでしょうか。
その解決策は、利用者とその個人ツールに関連するすべてのリンクを、ひとつのメニューに集めるというシンプルなものでした。 これにより乱雑な見た目がスッキリしただけでなく、個人用リンクの位置を明確に示して整理したことで、インターフェイスが見やすくなりました。
固定ヘッダー
現在、読者や編集者がウィキペディアを閲覧したり編集したりする際に使用する必須ツールの多くは、ページの上部に配置されています。 閲覧する記事を探したり、記事の編集やバージョンの履歴を参照したり、既存の記事を編集する前に重要な質問をするために議論にアクセスしたりする場所です。 これらの機能は、ウィキペディアを使用する上で欠かせないものです。 しかし、これまではページの最上部の 1 か所にしか表示されませんでした。
編集者が記事を読んでいて、意味の分からない文章や明らかに間違っている日付など、何か違和感があることに気づいた場合は、それは荒らしの可能性があります。 その次のステップは、すぐに履歴ページを開いて、最後にいつ、誰が変更したかを確認することでしょう。 今なら、いちいちページの最上部までスクロールする必要があるでしょう。 短い記事であれば、さっとスクロールすれば問題ないでしょう。 しかし、長い記事の場合、何度かスクロールすることになり、結果として貴重な時間を消費してしまいます。
そこで、重要な機能については、固定式 (fixed または sticky) ヘッダーに置き、ページのどこからでもアクセス可能するという改善策を選びました。
ここで最初に取り組んだのは、どの機能を搭載するかということでした。 この問いに答えるために、私たちは 2 つのことを調べました: 1)現在持っているデータ: どのリンクが最もクリックされているか 2)さまざまな地域別、特に新興の国や地域内の利用者のニーズ。 これを定義するために、設計調査チームや多くの業者と協力して、読者や編集者の複数のコミュニティを調査し、綿密なテストと調査をすることができました。 全体では、ガーナ、アルゼンチン、インドネシアでテストを実施しました。 これにより、固定ヘッダーに記載するリンクの種類を絞り込むことができました。 その後、コミュニティ内でさらにテストを重ね、30 言語の入力を受け、フィードバックを繰り返し行いました。
新しい「固定ヘッダー」では、検索、言語切り替え、履歴やトークページへのリンクなど、読者や編集者にとって最も重要な機能に直接アクセスできるようにし、特定のリンクを使用するためにページ上部へスクロールする必要性を 16% 減少させました。
目次
ヘッダーと同様に、従来は目次(TOC)もページの最上部にしか表示されず、無駄なスクロールが発生していました。 ツールとの関連性が高い固定ヘッダーとは異なり、目次とその位置はコンテンツ自体の認知に影響を与えるものでした。
ページや記事の長さ、節の個数、内容といった重要な情報は、スクロールダウンすると失われてしまうのです。 節から節へのジャンプは不可能であるため、利用者は記事を直線的に読むことになり、探している情報を見つけるために長い時間を費やすことになります。
スクロールしても目次が消えないようにすることで、必要な文脈を把握できるようにし、いつでも好きなときに節から節へジャンプできるようにしています。
固定ヘッダーと同様に、ガーナ、アルゼンチン、インドネシアという 3 つの対象地で、新規読者と既存読者に異なるバージョンの目次をテストしていただけました。 このテストは非常に重要でした。 その結果、複数の試作版を 1 つの設計に絞り込み、機能の基本要件を定義し、読者が目次に対して何を本当に必要としているかを特定できました。
次に、30 言語の編集者によるテストを実施しました。 その中で、自分たちの特殊なニーズや、サイトで多数の経験を積んだ人でなければ気づかないような特殊な事例を洗い出し、細部にまでこだわりました。
現在、新しい目次は、パイロット版ウィキと、新しいユーザー体験を選択したすべての人に提供されています。
次のステップ
デスクトップ改善プロジェクトが最終段階に差し掛かっていることをお知らせできることを嬉しく思います。 現在の作業の最終仕上げを行い、数か月後には更新されたデスクトップをすべてのウィキペディアにお届けしたいと考えています。 現在、31 の言語版で展開されており、次はアラビア語版と日本語版のウィキペディアが含まれる予定です。
読者と編集者の両方にとって、より快適で直感的なインターフェイスを構築するために、上記で紹介したアイデアだけでなく、他のアイデアも含めて、フィードバックをお待ちしています。 アカウントをお持ちの方は、私たちの変更にそのまま追随することもできます。「個人設定」ページで、2 つめのタブ (外観タブ) にある「Vector (2022)」を選択するだけです。 あるいはまた、MediaWikiでご連絡をお待ちしています。 ぜひ何語でも構いませんので、皆さんの考えを投稿してください。